丸 初球宴「びっくり」鯉からセ最多3人
「マツダオールスターゲーム2013」のファン投票最終結果が24日に発表され、広島からはセ・リーグ最多の3人が選ばれた。外野手部門2位で初選出となった広島・丸佳浩外野手(24)は、子どもたちに夢を与えることを誓った。また、広瀬純外野手(34)は同部門3位でファン投票では初選出。先発部門では、前田健太投手(25)が24万9583票で1位に輝き、2年連続3度目の出場となる。
今季、不動のレギュラーとして野村鯉を引っ張る丸に吉報が届いた。最終の中間発表4位から逆転での球宴初選出。「結構、びっくりしました。えっ!本当ですかっていう感じです。自分のレベルとはかなり違う、高いレベルのステージ。まさか自分が立てるとは思っていなかった」と、驚きの表情を隠せなかった。
小さい頃から憧れ続けた夢舞台。スター選手が集う場所でも気負わず、平常心で臨む構えだ。
ペナントレースの緊張感から解放され、普段とは違うプレーをする選手もいる。本塁打を狙うのか?と問われると「シーズン中も、ホームランは宝くじが当たるようなもの。オールスターでは、(本塁打を打てば)3日連続で3億円が当たるようなもの」と話した。
また、2位・坂本(巨人)らの11個をはるかに上回る21個をマークしている盗塁についても「KY(空気を読まない)にならないように、走ります」と、どこまでも無欲を強調した。
ありのままの自分を表現し、伝えたいことがある。特に22日のいわきグリーンスタジアム(福島)での試合に向けて、気合を込める。
11年12月4日、同球場で行われた選手会のイベント「ベースボール・クリスマス 2011 in いわき」に参加。東日本大震災で被災した子どもたちとキャッチボールなどを行い、親交を深めた。
当時のことは、今も鮮明に記憶しているという。「野球部のグラウンドを流された中学生が、野球がしたいからと(自宅から)遠くの学校に編入して野球を続けていると言っていた」。未曽有の出来事を体験しても、野球への情熱を失わない子どもたち。その真っすぐな瞳に胸が熱くなった。
だからこそ、いわきでの一戦は特別だ。「少しでも野球を好きになってもらいたいし、プロになりたいとか、そういう気持ちも高めさせて上げたい」。常に全力を尽くすプレースタイルは変えられない。等身大の自分で、夢舞台へ臨む。