大竹球宴まで必勝「自信持って出たい」
球宴の監督推薦選手が1日、発表され、広島からは大竹寛投手(30)が2年連続4度目の選出となった。今季はまだ5勝(4敗)と不満な成績だけに気持ちは「複雑」だ。胸を張り、夢舞台に臨むためにも前半戦登板予定の残り2試合に必勝宣言。同級生のソフトバンク・松田、ロッテ・今江との対決に意気込んだ。
2年連続4度目の球宴選出を、大竹は手放しでは喜べなかった。「選んでいただいて感謝の気持ちだし、もちろん光栄。ただ6月は1回も勝っていないし複雑。素直には…」と、偽らざる気持ちを明かした。
今季は5連勝を飾るなど春先は好スタートを切った。だが5月下旬から5試合で0勝3敗と失速し、ここまで5勝4敗、防御率2・89。右肩痛から見事に復活した昨季は前半戦で8勝2敗、防御率2・29を残した。今季も胸を張り、晴れ舞台に立つためにも逆襲への思いを燃やした。
「自分のことですが、球宴までに成績を上げたい。成績を残して、自信を持って納得して出たい。時間はまだある」。前半戦登板予定の残り2試合は、絶対に勝つつもりで臨む。
3年ぶりに出た昨季の球宴は「夢のようだった」と言う。ただ“やり残し”もあった。盛岡での第3戦で三浦の後を受け三回途中から登板。四回には「気持ちいいくらい打たれた」と、4安打を浴び2失点。結局2回1/3を2失点で降板した。
「去年は打たれて点を取られた。今年はゼロで抑えられたらいい。ストライクゾーンで勝負。シーズンと同じですが辛抱強く投げたい」と、昨季の雪辱に意気込んだ。
高卒新人の阪神・藤浪、日本ハム・大谷らフレッシュな“スター”が注目を集めるが、30歳と円熟期を迎えた右腕も負けない。「同級生は意識があるので、戦えるなら、戦いたい」。ソフトバンク・松田、ロッテ・今江との同級生対決でお祭りを盛り上げることも楽しみにしている。
チームは借金10。2日からは0・5ゲーム差に迫る3位・中日との3連戦だ。エース・前田健は6月30日・阪神戦(甲子園)で復活の完封勝利を挙げた。次は大竹の番。球宴両投手がチームを7月反攻へと導けば、前半戦2年連続Aクラスターンは見えてくる。