バリ力尽きる…自ら勝ち越し打で奮闘も

 「中日2‐6広島」(4日、ナゴド)

 広島が痛恨の逆転負け。連勝は3でストップした。ブライアン・バリントン投手(32)が七回まで1失点と好投したが八回、荒木に逆転二塁打を浴び、7回2/3を5失点で両リーグワースト7敗目。二回には自ら勝ち越し打を放つなど投打に奮闘したが力尽きた。半分の72試合を終え3位で折り返し。5日から本拠地での阪神戦で仕切り直す。      

 2年ぶり、敵地での中日3連倒は目前でスルリと逃げた。投打に気迫のあふれたバリントンだったが、あと1死が奪えなかった。

 2‐1の八回だ。先頭の代打・森野に四球を出し、その後、2死二塁までこぎつけた。1番・大島を迎えた場面。「ベンチと自分の考えは一致した。対戦成績、左・右のマッチアップを考えた」と、敬遠で2番・荒木との勝負を選択した。

 試合前まで対大島は通算34打数12安打、打率・353に対し、対荒木は通算45打数8安打、打率・178と相性は歴然だった。だが、逆転の走者を出したことが結果的に裏目に出た。

 2球目、高めの142キロを荒木に痛打されると、前進守備の右中間を破られた。逆転を許す2点二塁打となった。続くクラークにも初球を中越えに運ばれる適時二塁打。降板が告げられ結局、7回2/3を5安打5失点。リーグワーストとなる7敗目を喫した。

 「2死まで取ったが最後に失投してしまった。最後の2球をしっかり捉えられた」。試合後、痛恨の表情を浮かべた。

 とはいえ、助っ人右腕は責められない。初回、クラークにソロ被弾したが、二回は立て直した。四~六回はパーフェクトに竜打線を封じた。打っても二回、同点に追い付き、なお2死二塁で一時は勝ち越しとなる適時打を放つなど奮闘した。

 前回6月27日の巨人戦(マツダ)で78日ぶり勝利となる今季3勝目を挙げた。「あの勝利は私にとっても大きい」と、流れが変わることを期待。だがこの夜、三回以降、味方打線はゼロ行進。援護に見放される悲運の姿に戻ってしまった。

 野村監督は「バリはよく投げた。制球ミスかもしれないけど、仕方がない」とかばった。

 痛恨の逆転負けで連勝は3でストップした。ちょうどシーズン半分の72試合を消化し、31勝40敗1分け。借金9ながら3位で折り返すことを前向きに捉えるしかない。「仕切り直して頑張りたい」と指揮官。5日から本拠地に戻り、虎を全力でたたくのみだ。

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