野村祐が初の無四球完投星!粘投130球
「DeNA2‐4広島」(9日、横浜)
守護神登板回避のアクシデントも関係なかった。ミコライオが試合前に体調不良を訴えて登板できない中、広島・野村が九回のマウンドに上がった。内村に15球、モーガンに7球粘られながら2死までこぎ着けた。そしてブランコに対し、この日130球目。カーブで中飛に仕留め、自身初の無四球完投勝利を達成した。
1カ月ぶりとなる4勝目。5月17日オリックス戦(呉)以来の完投だ。「四球で崩れることが多かったので気をつけた。向かっていく気持ちを出した。先頭打者を出さないようにしたのが一番だったと思う」。久しぶりの白星に、自然と頬が緩んだ。
確かに今季は苦しい投球が続いた。これまで10試合の登板で、7回以上投げたのは3試合しかない。踏ん張りきれず、リリーフに託す登板が続いた。「中継ぎの投手の方に迷惑を掛けていた。今日は9連戦の初戦なので、最後まで行くぞという気持ちだった」。その言葉通り、1人で投げきり、救援陣を休ませた。
野村監督も絶賛する内容だった。「ミコライオが痛いのかゆいの言っている中で、(野村)祐輔の球数が少なかったからよかったものの、負担をかけてしまった。祐輔に尽きるね」。やっと昨年の状態に近づきつつある野村は「こういう投球を続けていきたい」ときっぱり。正念場の夏本番を前に、新人王右腕に自信がよみがえってきた。