野村監督あ然ぼう然…17失点逆転負け

 「DeNA17-8広島」(10日、横浜)

 まさに惨状だった。広島・キラの一発で主導権を握ったはずの野村鯉だったが、投手陣が大誤算。11年6月6日ソフトバンク戦(マツダ)以来、2年ぶりとなる17失点。19本の被安打も、もちろん今季ワースト記録。山内投手コーチは「情けないね」と吐き捨てた。

 最初の誤算は中崎だ。味方がリードしても、すぐに失点する最悪の投球を犯し、2回3失点で降板。捕手の要求通りに制球できず、「修正しようとしたけど高めに行ってしまった」と肩を落とした。

 そしてDeNAの打線に火をつけたのは2番手の福井だった。再昇格後、初登板で気合は十分。三回、四回と3人ずつに抑えたが、五回にひょう変した。先頭の荒波を四球で歩かすと、そこから直球だけの単調な投球となり、狙い打ちされた。「先頭の四球がダメ」と厳しい表情。野村監督は「2イニングまではよかったのに、3イニング目は四球から独り相撲になった」とため息を漏らした。

 この後を引き継いだリリーフ陣も、勢いづいたDeNAを止めることはできなかった。野村監督は「投手陣は四球絡みから、ああいうふうになってしまう」と、四球が即失点につながることを強調。そして宿舎に帰るバスに乗り込む直前、「割り切って考える、これだけ打たれたのだから」と自らに言い聞かせるようにつぶやいた。

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