キラ2戦連発!17失点大敗も希望の光

 「DeNA17-8広島」(10日、横浜)

 今季ワースト17失点の大敗を喫した中、唯一の光を放った。広島の新助っ人、キラ・カアイフエ内野手(29)が2試合連続本塁打をマークした。初回、右中間席中段に先制の2号2ランをたたき込んだ。投手陣は崩壊したが、打線は13安打で8得点。頼れる救世主を中心に、仕切り直していくしかない。

 横浜の空に、輝くキラがまたアーチを描いた。この日は3番で先発出場。初回、2番・菊池が送りバントを失敗後、1死一塁で打席が回った。2球ボールの後、3球ファウル。そして6球目、真ん中に入ってきた高崎の142キロ直球を逃さなかった。

 フルスイングし完璧に捉えた打球はグングン伸び、右中間席中段に突き刺さった。デビュー戦本塁打に続く連夜の一発は先制の2号2ラン。球団広報を通じて「甘い球を逃さず打てた。引き付けて良いスイングができた」と、会心の手応えを振り返った。

 二回2死満塁で第2打席が巡ると、じっくりと球を見極めて、貴重な追加点となる押し出し四球を選んだ。

 この日の試合前にチーム関係者は新助っ人を、「もっと振ると思ったけど、ボール球に手を出さない。ペタジーニのようだ」と話し、本塁打王2度、打点王1度に輝いた元ヤクルト、巨人の助っ人に例えた。本人が「失投を逃さないのが自身の打撃」と言うように、まさに持ち味を見せた3打点だった。

 前夜はキラの同点ソロから打線が目覚め、快勝した。この夜もキラが打線を勢い付けた。三回には会沢、五回には堂林が適時打を放ち、リードを広げた。

 だがハワイアン大砲も信じられない投壊で五回に7失点。終わってみれば17失点の大逆転負け。キラ自身もその後の3打席では無安打に倒れた。試合後は待ち受ける取材陣にコメントすることなく、険しい表情で帰りのバスへと歩いた。

 ルイス、ニック、エルドレッドと不調や故障に苦しむ中、異例の7人目獲得となった助っ人が最後の切り札。「外国人枠が4人という厳しい現実は分かっている。日本にもいい選手は多い」とキラも巡ってきた好機を逃すつもりはない。

 屈辱の横浜の夜。それでもチームは13安打8得点と久々に活気づいた。借金は再び最多タイ12となったが、まだ3位。輝くキラを中心に倍返しじゃ。

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