丸125m弾も…鯉逆転負け3連勝ならず

 「広島2‐3中日」(16日、マツダ)

 広島・丸佳浩外野手(24)が特大の2ランを放った。0‐0の六回無死、右翼席中段へ推定飛距離125メートル弾だ。だが救援陣が終盤に崩れて無念の逆転負け。3連勝を逃したが、若鯉の活躍は心強い限り。きょう17日は前半戦最後の試合。丸をはじめ、全員の奮起で勝利を収め、2年連続のAクラスターンを決めてくれ!!

 手に残る好感触を味わいながらダイヤモンドを1周した。本拠地の夜空にかけた先制アーチ。「初めて、打った瞬間に行ったなと思った」。納得の一振りに、丸の表情が一瞬だけ崩れた。

 0‐0で迎えた六回無死一塁。3ボール1ストライクから真ん中に甘く入ってきたスライダーを逃さなかった。「ストライクを取りに来る甘いボールを待っていた。強いスイング、悔いの残らないスイングをしようと思っていた」。バットの芯ではじき返した打球は、グングン伸びて、右翼席中段に突き刺さった。

 普段はあまり感情を表に出さない。しかし、この時ばかりは興奮を隠しきれなかった。打球が右翼席に着弾する前に右拳を握りしめると、チームメートが見守る一塁側ベンチに向かって突き出した。得点するとベンチ前で恒例となっている敬礼ポーズ。野村監督も同調し、先制弾をたたえた。

 八回にも中前打を放ち、この日は2安打。打率は再び3割目前の・295まで戻した。

 レギュラーとして出場を続ける今季。その成長ぶりに松田オーナーは目を細める。鯉の総帥は若武者を「桃」と「スポンジ」に例えて、こう評価する。「桃は指で突くと、ずぶずぶと中に入っていく。でも中心には硬い芯がある」。続けて「前田に教えを請い、打撃は新井(打撃)コーチ、走塁は石井(内野守備走塁)コーチに教えてもらっている。スポンジのように吸収する」。飽くなき向上心を称賛した。

 ただし、走塁面では反省点もあった。中前打で出塁した八回無死一塁。4番・キラの打席で二盗に失敗した。野村監督は「あれで流れが切れてしまった。どういう根拠で走ったのか、僕たちも指導しなければいけない」と苦言を呈した。

 17日は前半戦最後の試合となる。「勝てず悔しかった。明日(17日)は1点でも多く取って、投手を楽にさせてあげたい」。勝てば2年連続でのAクラスターンが決まる大事な一戦。自らの活躍で勝利し、気持ちよく初めて臨む夢の球宴に向かう。

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