カープOB・高橋建氏が鯉戦士に提言
毎日、暑い日が続きますね。広島OBの高橋建です。ペナントレースも前半戦が終わり、球宴期間に入りましたが、この期間の過ごし方が後半戦の戦いに大きく影響すると思っています。
みなさん、1996年のカープの戦いを覚えていますか?優勝した巨人に最大11・5ゲーム差を付けて首位に立っていたにもかかわらず後半戦に失速して優勝を逃したシーズンです。
あの年、僕はプロ入り2年目でした。主に中継ぎとして1軍で投げていました。今でも覚えていますが、夏場を迎えて体は完全にへばっていました。それでも完全に休養することが不安で練習しました。96年だけではありません。現役時代、ずっと同じです。体は疲れているのに休み切れない自分がいたのです。
体が疲れていてはパフォーマンスを出し切れないのは事実です。球宴期間中は何をしたらいいのか。現役時代、答えを見つけることができなかった自分がいました。それだけに今の選手には、この期間で一度、心身ともにリセットして後半戦に臨んで欲しいと思います。
リセットの方法は各人違います。汗をかきたかったら練習するのもありでしょう。ボーとしてもいいでしょうし、趣味を満喫するのもいいかもしれません。練習して成長することも大切ではありますが、とにかく心身ともにリフレッシュしてもらいたい。ただ、気を付けないといけないのは気を抜かないこと。過去にはこの期間に風邪をひいた選手もいました。
カープは前半戦を終了して2桁の借金があります。借金が多いとモチベーションを保つことも難しいと思います。チームとしても個人としても疲れていると思います。5月22日の西武戦以来、約2カ月も勝ち星のない大竹なんかは、前半戦終了間際で少しくじけそうな場面も見えました。球宴に出場しますが、そこでリフレッシュできたらいいと思います。
メジャーの選手や日本に来ている外国人は、オンとオフの切り替えが非常にうまい。日本人選手もそこは見習うべきでしょう。CS出場という大きな目標もあります。球宴期間をうまく利用して後半戦で3位争いから抜け出して欲しいと思っています。