バリ→マエケンで“鬼門”東京D連勝だ
野村鯉が必勝ローテで後半戦スタートダッシュをかける。広島・野村謙二郎監督(46)が23日、後半戦開幕となる24日からの巨人2連戦(東京ドーム)の必勝を誓った。初戦はブライアン・バリントン投手(32)、第2戦は前田健太投手(25)の先発が決定。現在東京ドーム13連敗中だが、リーグ防御率7位の助っ人右腕と同3位のエースの力で鬼門を突破し、連勝スタートに導く。
球宴も終わり、後半戦が幕を開けるが、いきなり野村鯉には試練の戦いが待っている。初戦の相手は、今季2勝9敗1分けと大きく負け越し、現在首位を走る巨人。しかも昨年の5月2日に勝利して以来、13連敗中と“鬼門”の東京ドームでの2連戦だ。
それでも3位争いに踏みとどまるためには、負けるわけにはいかない。何としても2連勝したい。そこで必勝を期して東京ドームのマウンドに送り込むのが、バリントンと前田健だ。この日、廿日市市の大野練習場で全体練習を行った野村監督は「巨人にはやられているので、いい投手を(巨人に)当てて、打線が点を取るパターンでいきたい」と、少ないチャンスで得点し、逃げ切る展開を頭に描いた。
後半戦の“開幕投手”に指名されたバリントンは、表情を引き締めた。「巨人と対戦する時は、自分たちがミスをしないことが必要だ。守備や走塁など、ベストのプレーをしないと勝つのは難しい」と静かに語った。
今季巨人戦には3試合に登板し、1勝2敗。まだ今季は東京ドームでの勝ち星がないが、昨季チーム唯一の東京ドームでの勝利が5月2日のバリントンの白星。今季も敗れてしまったが、5月5日には7回1失点と好投した。決して苦手にしているわけではないだけに、「チームとしてベストの試合をする。もちろん、自分もベストを尽くしてやるだけ」と、東京ドーム連敗ストップを力強く誓った。
2戦目先発予定の前田健は、前日オールスターが開催された福島から東京に移動した。チームから離れているため調整面で難しい問題もあるが、山内投手コーチは「オールスター(19日の第1戦)では27球だしね」と心配はしていない。
天敵の巨人を撃破すれば、間違いなくチームは勢いに乗る。「このままやられるわけにはいかない」と敵意をむき出しにした野村監督。初のCS進出に向け、まずは鬼門を突破する。