岩本だ!丸だ!梵だ!コイ祭り3発爆勝
「広島11‐3DeNA」(31日、マツダ)
広島は岩本貴裕外野手(27)が6月15日以来の先発起用に応え、四回に3号V2ラン。この一発が打線に火を付け、六回には丸の特大3ラン、梵の3号ソロなど一挙8得点。13安打11得点の爆勝で7月を締め、3位・DeNAには1・5差に再接近。勝負の8月戦線は夏男・ガンちゃんが引っ張る!
昨季7月7日以来の本拠地お立ち台で岩本は緊張でかみかみ。「応援してくれてダ、ダメで…。結果が出ず。こういう形で結果が出、出て、よ、よかった…」。鯉党からは「何言ってる~」と、地元出身大砲に温かい突っ込みが飛びまくった。
後半戦に入り、途中出場した3試合すべてで安打を放つと、この夜、6月15日以来の先発で6番に起用された。「少ないチャンスでやってやろうと思っていた」と、気合は入りまくっていた。
そして0‐0の四回1死一塁。三浦の4球目、高めに浮いたスライダーを逃さなかった。打球はファンの声援に後押しされて、そのまま右翼席前列に飛び込んだ。今季マツダスタジアムでは初、25日の巨人戦(東京ドーム)以来の3号先制2ランは飛び込んだ。
「思い切って行こうと思った。入ってくれたので良かった。(代打が多いが)1打席の中で出してやろう、と思って辛抱して辛抱して、空回りだけはしないように」。出番に飢えていた男が意地を爆発させた一発だった。
開幕2軍スタート。5月に昇格したが結果は出ず、6月28日に降格した。2軍の間は1軍の試合はほとんどテレビでも見なかった。「ここに自分がいないと思うと…」。悔しさを胸に「何か一つ、きっかけがあれば変わるんだけど、きっかけが欲しい…」と、2軍でもがき続けた。
7月に入り「これ」という感覚をつかむと、打ちまくり14日に再昇格。「大好きな」夏に合わせ、復調を果たした。
岩本弾が呼び水となり、打線は爆発した。3‐1の六回、1死満塁から敵失で2点を追加すると、後は一気。丸が右翼へ特大8号3ラン。梵が3号ソロで続くと、広瀬も中越え適時三塁打。最後は岩本が中犠飛で締め、今季1イニング最多タイの8点。結局、先発全員13安打を放ち、今季6度目の2桁11得点でDeNAをたたきのめした。
野村監督は「岩本が先発で結果を残したのはうれしい」と目を細めた。3位・DeNAには1・5差に再接近。夏男・ガンちゃんでさあ8月反攻じゃ。