丸、先頭弾!逆転負けも倍返しじゃ
「広島4-5巨人」(9日、マツダ)
広島・丸佳浩外野手(24)が初回にバックスクリーンへ自身初の先頭打者弾となる11号を放てば、三回にも2打席連発となる12号を今度は右翼スタンドへ運んだ。いずれも初球を狙い打った一発。守備の乱れもあり巨人に逆転負けを食らい4位転落。積極打法の丸が、再浮上の原動力になる。
ゴングが鳴ると、いきなり若武者・丸が先制パンチを見舞った。初回、小山の初球、143キロを逃さず振り抜いた。打球はセンターへグングン伸びバックスクリーンに飛び込んだ。
今季100安打目は自身初となる先頭打者アーチ。「積極的に行こうと思っていた。いつも通りですけどね。良いポイントで捉えられた」と言う納得の11号ソロで上昇気流に乗った。
一発では終わらない。1‐0の三回1死では再び初球。145キロを仕留めると、打球は右翼席にズドン。「打った瞬間は低いからどうかと思ったけど、風がアシストしてくれた」と言う連発の12号ソロでリードを広げた。2日のヤクルト戦(神宮)で9号&10号ランニング弾を放って以来、今季2度目の1試合2発。
「きちんと自分のスイングで振っていけば飛距離は出るのは改めて感じた。2打席に関してはいいスイングができた」。打率・289、48打点、12本塁打のチーム3冠王は胸を張った。
今季は先発で3試合連続無安打は1度もない。7日には打率・284に下がったが、2試合連続マルチで持ち直した。「悪くなっても今年はどこが悪いのかが分かる。そこが去年と違う」と言う。試合後もビデオでフォームをチェック。修正能力の成長が、今季の安定感を支えている。
丸が勢いを付け、巨人相手に押せ押せ。四回には菊池の適時打など2点を追加し、小山をKO。だが五回以降、ダメを押せず、徐々に流れを手放した。4‐3の八回、守備のミスが重なり痛い逆転負けとなった。
4‐5の九回無死一塁で丸は、西村相手に三ゴロ。好機を広げられなかった。「ああいうところで、しっかり打てるようにならないと。練習でやっていくしかない」。2発より、もう1本打てなかったことを悔やんだ。
3連敗で借金は12。4位に転落した。今季対巨人は3勝11敗1分けと、完全にカモにされている。「やられたらやり返す。倍返しだ」。話題の『半沢直樹』流に10日こそ一矢報いたい。