マエケン竜斬り宣言、任せた3位死守
広島・前田健太投手(25)が19日、先発する20日の中日戦(岐阜)に向け、ナゴヤ球場室内で調整した。0・5ゲーム差をつけている中日との3位攻防戦。上り調子の右腕は「全力で勝つ」と必勝を誓った。先週は自身の1失点完投勝利で6連戦の初戦を取り、2カード連続で勝ち越した。今週もエースが赤ヘルに勢いを付ける。
悲願のCS進出へ、真夏の大一番だ。20日から0・5ゲーム差をつけている4位・中日との直接対決。「順位の近いチームだし、入れ替わる可能性がある。3連戦の初戦は大事。投げる試合は全部勝ちたい。全力で勝ちに行きます」。先陣を切る前田健は、力強く勝利を誓った。
火曜日のエースがチームを乗せる。先週は13日・阪神戦(京セラ)で1失点完投勝利。6連戦の初戦を奪うと、2カード連続で勝ち越した。「頭を取れば勝ち越すチャンス。最近は週の初め(の先発)が多い。自分の仕事はチームを勝たせること。勝てば勢いが付く」と、今週も再現を狙う。
自身4連勝で4年連続の2桁勝利を達成するなど、前半戦の不振は完全に脱した。防御率2・26はリーグトップ。ただ、満足はしていない。同級生のライバルである田中(楽天)は開幕17連勝、防御率1・20。とてつもない成績で突っ走っている。
「(防御率の)順位は一番上かもしれないけど、納得できる内容じゃない。勝ち星も上の人がいる。自分の中で納得する内容なら、数字も比例すると思う」。10勝は通過点。マー君のような防御率1点台が目指すべきところだ。
13日の阪神戦は完封目前の九回2死から坂にソロ本塁打を浴びた。完投はしたが、悔いを残した。「ああいう無駄な失点をなくしていかないと。締めるところは締めないと、負けにつながる」。今後し烈を極めるCS争いへ、1球たりとも気は抜かない。
「ここからはきん差のゲームが多くなる。しっかりと守り勝っていかないと」と前田健。大失速した昨年9月の悪夢を打ち破るには投手力。守護神ミコライオが復活し、今村も復調した。安定感ある永川勝、横山とリリーフ陣は陣容がそろってきた。
昨季まで9年連続シーズン負け越しの中日に、今季は8勝7敗と勝ちが先行する。「苦手チームをつくっていては、終盤大事なところで勝てない。そういうのを今年、克服できれば」。ここで一気に天敵を突き放せば、9月の歓喜が見えてくる。