マエケンCSへ投手3冠「獲りにいく」
広島・前田健太投手(25)が26日、ハーラートップタイ12勝目のかかる27日・DeNA戦へ意気込んだ。トップに立つ防御率との2冠獲りを「意識していく」とキッパリ。奪三振もトップとは13個差で、3年ぶりの“投手3冠”も視界に入る。エースのタイトル総ナメがチームの悲願CS進出を後押しする。
エースのどん欲な姿勢がCS争いをけん引する。27日のDeNA戦に向け、マツダスタジアムで調整した前田健は「防御率と勝ち星を両方、意識しながらやっていく」と宣言した。
前半戦の不調から完全脱出し、5連勝中。11勝はヤクルト・小川に1勝差のリーグ2位。「投げる試合は全部勝たないといけない」と、まずはハーラートップタイへ向け、必勝態勢で意気込んだ。
目指すのは2・14でトップに立つ防御率との2冠。「タイトルは獲りにいかないと獲れない。獲れればいいとか、結果、たまたま、というのはないと思う。初めての時はたまたまだったけど、そういうものじゃない。全部を意識しながら獲りにいく」と言い切った。
10年に一気にブレークし、投手部門のタイトルを総ナメにし、沢村賞にも選ばれた。その後、11年に奪三振王、昨季は最優秀防御率に輝いた。タイトル争いの常連として、今季も“主役”を譲る気はない。
奪三振数120は同トップの阪神・メッセンジャーに13個差。「三振は最後の最後。最後の1試合、2試合で獲れそうなら、狙えれば狙う」と言う。10年以来、3年ぶり“投手3冠”達成も十分に視界に入っている。
残念なのが大目標にしていた4年連続の200投球回。今季投球回は130回2/3。残り7試合程度の登板が可能だが、大台は困難となってきた。前田健自身「シーズンフルで回って200ちょっと。2回抹消された時点で仕方がない。無理しても…」と、断念するしかない。
ただその分、“余力”が今季はまだ残っている。「イニングを投げてない分があるのかも。今は投げるごとに状態が上がってきている」と、息切れの心配は皆無だ。
チームは4カード連続で勝ち越し、3位をキープする。前田健が6連戦の頭に投げ、勝つことで勢いを付けてきた。「ここに来てチームの戦力は固まってきた。後は結果だけ。ここから大事な戦いが始まる」。残り31試合、エースがCSもタイトルも総獲りに向かう。