鯉投Wショック…バリ降板&ソコロ抹消
「阪神2-1広島」(31日、甲子園)
広島の助っ投陣が相次いでアクシデントに見舞われた。二回だ。先発ブライアン・バリントン投手(32)の左脚に今成の打球が直撃。打撲による負傷退場となった。試合前にはミゲル・ソコロビッチ投手(27)がキャッチボールで右肩痛を訴え、出場選手登録抹消。試合にも惜敗し、重苦しい空気が充満した。
シーズンも佳境に入った終盤戦。ここからラストスパートという時に、アクシデントが次々と野村鯉に襲いかかった。先発のバリントンが打球を受け、負傷退場。中継ぎ右腕のソコロビッチは右肩痛で出場選手登録を抹消された。
チームの連勝を託されたバリントンだが、不運だった。一回は1点を失ったが、すぐに味方が同点にした。これで気持ちを切り替え、臨んだ二回。先頭の今成が放った強烈な打球が左脚に直撃した。打球を処理できないほどの激痛。苦悶の表情で左脚を引きずる姿は、ただ事ではなかった。
治療のため三塁ベンチ裏に下がったが出てくる気配はなし。野村監督はベンチを立ち上がり、交代を告げた。バリントンは今季最短の1回0/3での降板。わずか18球で甲子園のマウンドから姿を消した。ただ、左膝内側の打撲で不幸中の幸い。病院に行く予定はないという。バリントンは「しばらくしたら腫れていた。今日はゲームを作れなかった。次は大丈夫だと思う」と淡々と話した。
試合前にもチームに激震が走った。練習中に、野村監督と山内投手コーチが厳しい表情でベンチ裏へ走り込んだ。原因はソコロビッチだった。指揮官は「キャッチボール中に右肩に痛みを感じたと本人は言っていた。(患部は)前に痛めたところの近くで、前よりも痛いらしい」と説明。すぐに出場選手登録を抹消することを決断した。
ソコロビッチは5月に1軍に初昇格したが、2試合に登板しただけで右肩痛で登録を抹消された。8月に再昇格後は、中継ぎとしてフル回転。8月10日の巨人戦から7試合連続無失点中だった。山内投手コーチは「ソコロビッチがいたから、横山や永川をいろいろな使い方ができたのに」と肩を落とした。
4位の中日との差は、再び1・5に接近。野村鯉にとっては、黒星以上に踏んだり蹴ったりの1日だった。