ナゴヤで!連勝で!野村鯉初CS決める
「巨人4‐3広島」(23日、東京ド)
広島は連日の1点差惜敗を喫し、CSクリンチも「4」と足踏みした。24日からナゴヤドームで4・5ゲーム差の4位・中日と直接対決3連戦。野村謙二郎監督(47)は「自分たちの試合をやる」と決意。一気の連勝で25日に悲願のクライマックスシリーズ初進出を決める。
球場からバスへの帰り道、鯉党からは「行けよ~CS!」と大声で連呼された。野村監督は表情を引き締め、前だけを向き、歩き続けた。
いよいよ敵地・ナゴヤドームでの最終決戦。報道陣から一気に決めたいか、と問われると「そうですね。決めたいというか自分たちの試合をやりたい」と、並々ならぬ決意をにじませた。
連日の1点差の惜敗。対巨人は1試合を残し、今季7勝14敗2分けとWスコアを付けられた。それでも「きょうも無抵抗だったわけじゃない」と、確実にチームの成長を感じ取っている。
先発・大竹が5回4失点と安定を欠く中、0‐3の四回には石原が反撃の適時二塁打。1‐4の六回には小窪のソロ。2‐4の七回にはキラが適時二塁打で追撃した。
3‐4の九回も守護神・西村に2死と追い詰められてから菊池が四球、代打・鈴木誠が死球。一打逆転の好機に、キラの打球は惜しくも二ゴロで終わった。
「追いかける展開で最後もよく粘った。欲を言えばきりがない。(点を)取っては取られる中、野手は頑張った。大竹の四球がすべて点に絡んだ。投手が後手後手に回った」と指揮官は淡々と試合を振り返った。
気持ちは24日から4位・中日との直接対決3連戦に切り替えている。4・5ゲーム差に縮められ、CSクリンチも4と足踏み。だが連勝なら25日に16年ぶりのAクラスは決定する。カープがCS初進出へ秒読み段階に入っているのは変わらない。
この日は両膝が万全でない梵、不振の丸と主力2人をあえて先発から外した。「梵は足が重いということで休ませた。丸は状態が悪いので気分転換。あすはいつものオーダー」と、竜に引導を渡すための戦力を整えた。
最短進出が出来なかった場合の26日、3戦目には前田健投入のプランも残る。「まだ検討中」と指揮官は明言を避けた。扁桃(へんとう)炎による高熱からの病み上がりで、しかも中4日登板になるが、ここ一番で頼れるのはエースしかいない。何が何でも、この3連戦で野村鯉が悲願CSを決める。