野村11勝目!踏ん張った6回3失点
「中日3‐5広島」(24日、ナゴド)
必死の粘りが、白星に結びついた。1点のリードを許し、6回でマウンドを降りた広島・野村だったが、七回に味方打線が逆転に成功。「本当にチームが勝ってよかった」。11勝目の味をしみじみとかみしめた。
最悪の立ち上がりだった。一回は2死から森野に四球を出したのをきっかけに、3連打を浴びて3失点。前回登板した18日の阪神戦(マツダ)で4回持たずに7失点でKOされた悪夢がよみがえった。
だが、この日は落ち着いていた。自分なりに考え、悪い部分を修正。二回以降は100キロ前後の緩いカーブを多めに投げ、緩急を付けた。時には80キロ台の“遅球”でほんろう。これが見事にはまった。野村監督は「途中から大胆さが出ていたね」と、立ち直った姿に成長を感じていた。
前回の失敗があったから、修正できた。7失点の阪神戦を「投げ急いでしまった」と反省。この日もCS出場がかかった大一番という重圧から投げ急いでしまったが、二回のマウンドに向かうときには頭の中をリセットし、「1球1球」と切り替えることができた。
CS出場をかけた3連戦の初戦で役割を果たし、心の底から喜びがあふれた。「この試合が大事なことは分かっていた。大事な試合なのに(一回に)ああいう入り方をしてしまったけど、二回以降はゼロに抑えられてよかった」。チームにとっても、自分にとっても大きな1勝だった。