野村監督“盟友”前田智引退「寂しい」
名古屋から東京に移動した広島の野村謙二郎監督(47)は27日、前田智徳外野手の引退に神妙な面持ちだった。「5、6日前に(引退の話は)聞いた。また1人、一緒にやってきた選手が現役を去るのは寂しい」とつぶやいた。
監督就任以降、代打の切り札として前田を起用してきた。40歳を超えても衰えない打撃技術。現役時代に通算2020安打を記録した野村監督も「前田の打撃技術は、僕らでは追いつけないほど卓越していた」と認めるほどだった。
大きな戦力を失うのはチームにとって痛い。「本人が決断したことだからね。リハビリで1軍を離れていても、野球に対する思いはあったと思うけど、本人が決めたことだから。それがすべて」。前田の意思を尊重したが、その口ぶりはどこか寂しそうだった。