前田智 引退セレモニー全文

8回、最後の打席を終え、涙をこらえるように遠くを見つめる広島・前田智=マツダスタジアム
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 「広島3‐5中日」(3日、マツダ)

 今季限りで現役を引退する広島・前田智徳外野手が引退試合に臨み、現役最終打席は八回2死、代打で投ゴロに終わった。九回には右翼守備に就いた。スタンドの大声援に送られた背番号1は、試合後の引退セレモニーでスピーチし、後輩選手に、ファンに、思いの丈を伝えた。

 「24年間、いつも温かい声援をいただき、ありがとうございました。

 故障だらけの野球人生でしたが、球団オーナーをはじめ、監督さん、スタッフのみなさん、裏方のみなさん、みなさんに手助けしていただいて、そして励ましていただき、そして支えられながら、ここまで乗り切ってくることができました。

 この広島で、そして広島東洋カープで、一途に野球ができたことを誇りに思います。

 そしてどんなときも支えてくれた両親と家族に、本当にありがとうと言いたいです。

 カープは16年ぶりにAクラスに入ることができました。

 監督さんをはじめ、コーチの方、裏方さんが力を合わせて、若い選手を、そしてベテランうまく指導して、ここまで来れたと思います。

 自分がこの中にいないというのは、非常に悔しいですが、この節目を、これから強いカープとなって、未来のカープが明るいことを願って、きょうをもって引退します。

 そして高木監督をはじめドラゴンズの皆さん、きょうはありがとうございました。

 ドラゴンズの来年の巻き返しと、チームのドラゴンズらしい野球を期待しています。

 最後にもう一度、きょうまで応援してくれたファンの皆さん、そしてきょうまで支えてくれたすべての方に感謝いたします。

 長い間、本当にありがとうございました」

 スピーチが終わると、スタンドは再び温かい拍手と歓声に包まれた。

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