マエケン笑顔なき2年連続最優秀防御率
「広島4-5ヤクルト」(6日、マツダ)
広島・前田健がまさかの乱調で6回9安打5失点。今季最終戦を飾れず7敗目を喫した。
初回から制球が定まらなかった。いきなり連打を浴び、自らのけん制悪送球も絡み1死一、三塁。ユウイチにあっさり中前へ先制打を打たれた。
さらに2死満塁とすると、山田に初球132キロスライダーを振り抜かれ、左翼席へ運ばれた。10年7月30日の巨人戦(マツダ)でエドガーに打たれて以来、プロ2本目の満塁被弾。エースはガックリと肩を落とした。
前夜降雨中止を受けてのスライド先発は中9日での登板。もともと間隔が開くのは好きではない。「ちょっと開きすぎた。感覚的にダメでした」と振り返った。
16勝目を逃し最多勝はならず。防御率2・10と2年連続の1点台も届かなかった。それでも球団初の2年連続最優秀防御率のタイトルは確定。「取れたのはうれしいけど、喜ぶ数字じゃない。うれしさと悔しさと半分」と複雑な表情になった。
二回以降、ピンチの連続を何とかしのぐと四、五回は6人で抑えた。「修正しておかないと次の登板がダメになるので」と、六回も志願の続投。「全部じゃないけど最後はまだ良くなった」と、走者を背負ったが無失点に抑えた。
12日、CSファーストS第1戦、阪神戦(甲子園)の先発は不動。「シーズンとは切り替えて、その戦いに勝てばいいわけですから」。TG突破、日本シリーズへ‐。鯉党の夢をマエケンが請け負う。