野村、3年目の飛躍へ早くも練習再開

 広島・野村祐輔投手(24)が21日、マツダスタジアムで練習を再開。チームは27日まで休養日が設けられているが、無休の覚悟で約2時間、ウエートトレーニングなどで汗を流した。2年目の今季は、初の2桁勝利となる12勝をマークしたが、出場選手登録を抹消されるなど満足のいくものではなかった。今オフは、直球を磨くことをテーマに掲げた。

 CS敗退からわずか3日目。野村の姿がマツダスタジアムにあった。午後4時、球場入りすると、ウエートトレーニングや体幹トレーニングなど約2時間、体を動かした。「シーズン中にやってきたことを変えたくなかった。休むことも大事だけど、コツコツ短い時間でもやっていきたい」。その目は、既に来季へと向いていた。

 2年目の今季は、初の2桁勝利となる12勝(6敗、防御率3・74)をマークした。しかし、納得できる1年ではなかった。

 昨季は9勝11敗、防御率1・98で新人王を獲得。しかし今季は、オープン戦からいきなり打ち込まれた。「何度も(頭に)ありましたよ。どこを見ても書いてあったから」。“2年目のジンクス”という言葉が脳裏をよぎった。

 4月には右肩関節唇損傷でプロ入り後初めて出場選手登録を抹消。8月以降に勝利を積み重ねたが、「1年間チームに貢献できなかった」と唇をかんだ。

 チーム、そして自身も、今季以上の成績を目指す14年。テーマは直球のレベルアップだ。昨季のオフも「常時145キロは出せるようにしたい」と、球速アップを課題に置いたが、それを追い求め過ぎる余り体のバランスやフォームを崩した。

 「自分との闘いだった。試行錯誤した1年」を終え、見えてきた理想の球。「(直球は)打者が速いと感じたら速い球。強さ、キレ、ノビ、精度を上げていきたい」。球速にとらわれず、全ての質を高めていく構えだ。

 チームは27日まで休養日。「明日(22日)も動きます。休んでいる暇はない。強く柔らかい体にしたい」。“無休宣言”し、まずは肉体強化を図る。先発としてチーム初となるCS進出の一翼を担った今季。直球を磨き、3年目はさらなる飛躍を遂げてみせる。

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