野村監督が野村にゲキ!勝てる投手に
「広島秋季キャンプ」(4日、日南)
野村謙二郎監督(47)が4日、野村祐輔投手(24)にげきを飛ばした。来季は失点よりも勝利優先の投球を心掛けることを求めた。5日には侍ジャパンに合流する野村は、来季に向けさらなる進化を目指す。
指揮官がマウンドに歩み寄った。向かった先には、これからフリー打撃に登板する野村。真剣な表情で向き合うと、話は約5分間にも及んだ。
野村監督が直々に話した内容は“来年は勝てる投手になれ”というものだ。「祐輔は三振を取る投手ではない。点を取られても最少失点で抑える投手になってもらいたい。ケースによっては割り切って、味方打線を信じてほしい」。点を取られないことにこだわるのではなく、勝つことに徹した投手になってほしいという要望だった。
今季は昨年の9勝を上回る12勝を記録したが、防御率はリーグ13位の3・74で、昨年の同2位の1・98を下回った。突然崩れ、1イニングで大量失点するシーンが目立った。
「0点で抑えるのが一番だが、それが強すぎると5、6点取られる」と指揮官。点を取られたくないという思いは力みにつながり、制球が乱れる。この弱点を克服すれば、さらに進化できると信じている。
野村自身も「来季の課題というか気持ちの持ち方を話してもらった」と納得した表情。「課題はたくさんある。まず来年は1年間1軍にいられるように体を鍛える」と話した。
5日からは侍ジャパンに合流する。「メンバーは年齢も近いし、楽しみ」。国際大会の経験を、3年目の飛躍につなげる。