今村「素人」脱出じゃ!フォーム改善

 「広島秋季キャンプ」(5日、日南)

 広島の今村猛投手(22)が5日、日南市の天福球場で行われている秋季キャンプで、来季に向け、フォームを改善することを明かした。今季はシーズン前に開催されたWBCの影響でフォームを崩し、2度の2軍降格を経験。苦しい1年だったが、再起を目指し、秋季キャンプで修正する。

 ブルペンでの投球中だった。30球の球数を投げ終えた今村は、山内投手コーチと神妙な面持ちで話し始め、「投げ方がおかしい」と指摘された。自分でも現在のフォームに違和感があったが、どうすればいいか分からなかった。

 一昨年、昨年と登板数を重ね、肘、肩、下半身に負担が掛かっていた。ただフォームを崩した原因は登板過多だけではない。WBC日本代表でシュートを多投し、無意識に左肩が開いたフォームになったという。

 シーズン中も左肩が開くことで打者に見やすい球筋となり、打たれた。そこで抑えようと低めを狙いすぎたが、逆にフォームを崩す悪循環に陥った。「制球、球質、投げ方すべてが素人」とため息を漏らした。

 そこで、秋季キャンプではプレートを踏む位置を、一塁側から中央に変更。インステップ気味にすることで、肩の開きを抑えるという修正に着手した。さらに山内投手コーチは「体のケアを覚えるようにさせる」とも。

 再起を目指す今村は「今年は打たれる怖さを知った。昨年のいい時に戻したい」と語気を強めた。ドラフト1位の九州共立大の大瀬良は同郷長崎の同級生。黄金ルーキーが加入するが、プロの先輩として今村も負けられない。

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