菊池17年WBC「侍の正二塁手」任せろ
広島の菊池涼介内野手(23)が11日、日本代表の小久保裕紀監督(42)から17年WBCの正二塁手筆頭候補に指名された。台湾戦は3戦すべて二塁でフル出場し、驚異的な守備範囲の広さが高く評価された。菊池はこの日、丸佳浩外野手(24)、野村祐輔投手(24)とともに台湾から帰国し、チームの宮崎・日南秋季キャンプへ直行した。
若き侍ジャパンで、菊池が評価を不動のものとした。台北の宿舎で帰国前の会見を行った小久保監督から、守備力に関しての賛辞を並べられた。
「今回選んだ理由はメンタル面の強さ。今年4、5月で10個以上、失策していた。マエケンが投げた試合(5月7日、マツダ・DeNA戦)で1試合3個した。普通ならボールを見るのが嫌になる。それでも(評論家として)取材して彼の気持ちの強さを感じた」
今回の3試合でも二塁でフル出場しノーミス。守備範囲の広さは指揮官を驚かせた。「(守備位置が外野の)芝生の上。実際見るとすごい。それが守備機会の多さにつながり日本記録(二塁で528補殺)をつくった」
17年WBCは今遠征メンバーが年齢的に主力になる。指揮官は「センターラインは正直、守備重視」と話し、4年後に27歳となる菊池を侍の正二塁手筆頭候補に指名した。
奈良原ヘッドコーチも賛同する。「脚力とハンドワークは相当高い。イレギュラーの多い海外のグラウンドでは臨機応変な反応力が大事。12球団見渡しても(二遊間の)レギュラーに入る」
菊池は帰国後、休む間もなく日南秋季キャンプへ直行した。守備では満点も、打撃は3試合で1安打。「監督に応えられなかったのが悔しい。使ってもらって何とか一つでも貢献と思っていた。初対戦の相手に対応していかないと、と思ったのがプラス」
今後も日の丸は常に頭に置いていく。「できるならまた来たい。(WBC)は自分がそのシーズンをやって選ばれるもの。常に成績を残していかないと」
秋季キャンプでまずは課題は両打ちをものにすること。「キャンプでとにかくやってみる」。再び日の丸のもとに集う日へ向け、菊池は攻守に磨きをかける。