大竹“沈黙”残留かFA移籍か明言せず
今季国内FA権を取得した広島の大竹寛投手(30)は11日、FA権について沈黙を貫いた。この日は廿日市市の大野練習場に姿を現し、チームメートと練習した。宣言期限の13日まで時間はないが、残留か、移籍か、結論を出すことはなかった。
練習中の表情は明るかった。キャッチボールやウエートトレーニングなどで汗を流した大竹。今までと同じようにチームメートと談笑し、苦悩しているそぶりを感じさせなかった。
ただ、報道陣の前に立つと、表情は一変。淡々とした口調で「今日は何もありません」を繰り返した。「今日は何でここに来たんですか?」と、“逆質問”でFA権についての話題から、そらそうとした。
FA宣言の期限は13日。間近に迫ったリミットに、「それは分かっています」と語気を強めた。残留か、それともFA権を行使しての移籍か。結論を出すまで時間がない現状に、焦っている心中をうかがわせた。
4日に球団と3度目の残留交渉を行ったが態度を保留。だが2度目の交渉時よりも条件面で上積みがあったもようで「僕が考えているものと開きはありません。話ができてよかった」と笑顔を浮かべる場面もあった。
大野練習場にいた選手、首脳陣も「大竹はどうなの?」と興味津々だ。来季優勝を狙うには、欠かせない戦力だけに注目が集まるのは当然のこと。この日は女房役の石原が残留を表明した。果たして大竹の行方は‐。早ければ12日にその答えは出る。