ドラ3田中、出世背番63から侍J目指す
広島がドラフト3位で指名した田中広輔内野手(24)=JR東日本=が14日、都内のホテルで入団交渉を行い、契約金7000万円、年俸1100万円で仮契約した。背番号は「63」に決まった。来季から背番号「9」になる同学年の丸が背負った出世番号を与えられた田中は、将来的に丸が果たした侍ジャパン入りを大きな目標に掲げた。
契約を終えた田中は安どと喜びをかみしめた。「プロになり始めた実感が湧いた」。尾形スカウトから「開幕スタメンあるから」とハッパをかけられると表情を引き締めた。
指名は3位。だが、「よく(3位まで)残っていた。守備、足は1軍」と同スカウトが高評価する、アマNo.1内野手。背番号は出世頭の「63」が用意された。
来季から「9」へ変更となる同い年の丸が今季まで背負い、レギュラーをつかんだ番号。「うれしい。僕で途切れさせないよう、しっかり責任を持ってやりたい。いずれは僕も若い番号をつけることができたら」と、田中は“丸級”の飛躍を誓った。
東海大相模時代、千葉経大付で投手だった丸と対戦し、安打を打ったこともある。「盗塁王も獲って、広島の中心選手になって僕よりだいぶ上に行っている」。今は文字通り背中を追う立場になった。
それでも社会人で2年間、レギュラーを張った「自信」はある。プロ・アマ交流戦では日本ハム・谷元から本塁打も打った。「追い付け、追い越せでやっていきたい」と、ライバル心を燃やした。
同級生9人が活躍した先日の侍ジャパン‐台湾の強化試合もテレビで見た。2017年のWBCでは、田中も28歳。「いずれは日の丸を背負ってやりたい思いはある」と目標に掲げた。
「二遊間を組みたい」と言うのが、同じく同学年の菊池。「あの守備範囲、野性的な動きはすごい。僕は堅実なプレーだけど、タイプ的には似てる」。ショートのポジション獲りへ、梵に勝負を挑んでいく考えだ。
今はJR東日本でオリックスのドラフト1位・吉田と自主トレ中。即戦力として1月の合同自主トレ、2月の春季キャンプを見据え、アピール態勢を築いている。今年3月に結婚した亜子夫人(23)と12月に挙式も控える。愛妻のためにも鯉の出世争いは負けられない。