堂林「フルスイング」で20発宣言
広島・堂林翔太内野手(22)が24日、来季「20本塁打」を掲げた。昨季14本塁打を放ったが、今季は三振を減らすことを意識するあまり、6本塁打と激減。来季のテーマは持ち味のフルスイングを取り戻すことで、オフは無休でバットを振り続ける考えだ。この日は前田健太投手(25)とともに広島市内でトークショーに参加した。
もう迷いはない。今季、打撃に悩み抜いた堂林は一つの結論にたどり着いた。「基本に戻って、フルスイングできるフォームやタイミングを客観的に見ていきたい」
来季のテーマはズバリ、原点のフルスイングを取り戻すこと。「14本を超えたいし、来年は20本打ちたい。そう(いう意識に)ならないと振れなくなる」と目標をぶち上げた。
今季の不振を象徴するのが本塁打数だ。昨季14本が今季は6本に減った。昨季はリーグ断トツの150三振を喫し、今季は三振を減らそうと打撃を改良したが、裏目に出たことを痛感した。
「本塁打が減ったのが一番気に食わない。飛ばないと言われる球で14本、飛ぶ球で6本塁打。三振を減らしたくて当てにいった。自分は振れることが持ち味と言われていたのに、できなかった」
今秋のキャンプで、野村監督からも諭された。「『三振を減らそうとやっても打率2割ちょっと(・217)。遠くに飛ばすこと、振ることを意識してもいいじゃないか』と言われた。それを聞いて気持ちが落ち着いた」。悩みを吹っ切る金言となった。
秋季キャンプでは「最後に去年に近い感覚や形が出た」と手応えをつかんだ。今オフは、その感覚を確固たるものにすることが必要。例年ならウエートトレーニングで体を強くする時期だが、今年は毎日、バットを振り込む。「やるべき時にやらないと。野手はやってナンボ」と無休宣言した。
キャンプでは右翼、二塁手なども練習したが気持ちは三塁一本。「こだわりがある。サードで出る気持ちは変わらない」と、定位置奪回へ力を込めた。
前田健と参加したトークショーではファン1000人以上から声援を送られた。「今年はけがもあり悔しい思いをした。来年はやり返す」と誓ったプリンス。8月末に左手を骨折し、CSに出られなかった悔しさも来季、倍返しする。