マエケン常時MAX「球児の速球」目指す
広島・前田健太投手(25)が24日、来季のテーマに自己最速記録の更新と、コンスタントに最速球を投げることを掲げた。この日は堂林とともに広島市内でトークショーに参加した。
今季8月27日のDeNA戦(マツダ)で自己最速153キロを計測。オフのウエートトレーニングで肉体強化した成果が出た形だが、エースはまだ満足してはいなかった。
「153キロと言っても1回だけ。マックスの回数を増やしたい。常時マックスと言うか、僕が求めるのはそういうスピード。満足することはない」
沢村賞など投手タイトルを総なめにした10年に一気に球速が上がり、152キロを計測。今季、3年ぶりに更新したが、まだ発展途上という思いがある。「僕の場合は基の体が人より劣っていた中でスピードが出せていた。その土台をよくすればもっと良くなる」と自信を見せた。
「一回、打席で見たかった」と残念がるのが阪神時代の藤川球児(現カブス)。分かっていても打てない球児ばりの直球が、前田健の理想だ。
WBCでベストナインに輝き、今季は15勝を挙げ最優秀防御率を獲得。それでもまだ通過点。「一番難しいのが直球。スピードが上がれば球(の質)が変わる」。究極の速さを追い求め、エースは進化する。