岩本、勝負強さで来季レギュラー獲る
広島・岩本貴裕外野手(27)が27日、来季のレギュラー獲りを誓った。今季は主に代打として出場。勝負強い打撃で、初のCS出場を果たした野村鯉の一翼を担った。来季は春季キャンプからその勝負強さをアピールし、外野の一角を奪う構えだ。この日は、マツダスタジアムで地元不動産企業のCM撮影に参加した。
いつも明るいガンちゃんの口元が、一気に引き締まった。来季について問われると「(常に)試合に出ることが大事」と、スタメン出場に強い意欲を見せた。
今季の成績は82試合に出場し打率・255、5本塁打、24打点と、決して満足いくものではなかった。だが代打成績は41試合で打率・350、3本塁打、11打点で、得点圏打率は驚異の・438だった。
特にCS争いが熱を帯びてきた8月以降は、代打の1番手として起用された。勝負強い打撃でチーム初のCS出場の原動力になった。
秋季キャンプでは、その打撃にさらに磨きをかけた。右足のタイミングの取り方を、何パターンも試した。「ちょっとした変更の中で、いい形でバットに球が乗るようになった。力強い打球を運べた」。若手の底上げがテーマの一つだった今キャンプ。納得のいくまでバットを振り込んだ。
広島商出身。地元の生んだ長距離砲として期待され5年が経過した。しかし、レギュラーをものにしたといえるシーズンはない。「今年は代打が多かったので、1打席に集中していた。来年はその集中力を4打席続けたい」。来年こそ、定位置を確保する。