マエケン2度目沢村賞「狙って取る」

 広島・前田健太投手(25)が6日、都内で自主トレを公開。23年ぶりのリーグ優勝の原動力となるべく「圧倒的な数字でシーズンを終わりたい」と、2010年以来2度目の沢村賞受賞を目標に掲げた。早ければ来オフにも大リーグに挑戦する絶対エースは、体重を自己最重量にするパワーアップで、さらなる進化を図っていく。

 口元を引き締め、前田は決意を述べた。「チームを優勝に導くのが一番の目標。全体的にいい数字を出して、もう一度、沢村賞を目指したい」。己に高いハードルを課した。

 2度目は有言実行だ。2010年に受賞した沢村賞とは異なる価値を見いだす。「あの年は狙ってはいなかった。今年は目標にして取りたい」と、力強く言い切った。

 先発投手の栄誉である沢村賞の選考基準は7つ(登板25試合以上、完投10試合以上、15勝以上、勝率6割以上、投球回数200回以上、150奪三振以上、防御率2・50以下)。「どれか一つではなく全部が大事になる。(成績が)他と同じようなら、2回目より(受賞が)1回目の選手が取ると思う。だから圧倒的な数字でシーズンを終わりたい」と誓った。大竹が巨人にFA移籍した穴についても「自分が引っ張って、できるだけ多くをカバーしたい」と、頼もしい限りだ。

 昨年は3月開催のWBC出場に向け、ハワイで自主トレを行った。この日は午前中に都内の施設でウエートトレーニング、午後にグラウンドでランニング、同僚の中田を相手にキャッチボール、20球の遠投も行った。「去年は急いで仕上げたが、今年はゆっくりやれるのが大きい」と、リラックスした表情を見せた。出場選手登録抹消が2度あった昨年と同じ轍(てつ)は踏まない。

 テーマはパワーアップだ。5年間で約10キロ増量して現在は体重83キロ。それでも「できれば増やしていきたい。毎年体重は自己最高になっているけれど、順調にパワーとスピードも上がっている」と、トレーナーと相談しながら、さらに増量を進めていく構えだ。

 昨年12月の契約更改の際、近い将来のメジャー挑戦願望を表明。毎年増量を繰り返しながらメジャーに進んだダルビッシュ(レンジャーズ)に姿が重なるが「今年はまずカープの優勝。シーズンが終わってから考えます」と、慎重に言葉を選んだ。

 初詣はまだ済ませていないという。「毎年絵馬に目標を書くんですけど、今年は『優勝』『沢村賞』を書きます」。自信と責任感、そして貫禄を見せながら、新年の誓いを立てた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(カープ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス