堂林、原点回帰「僕は振ってナンボ」
広島の春季キャンプ先乗り合同自主トレが25日、宮崎県日南市でスタート。堂林翔太内野手(22)は原点回帰での巻き返しを誓った。1月は沖縄でみっちりと練習を積んだ。不振だった昨季からの巻き返しへ、「一からやらないといけない」と覚悟を示した。
日焼けした顔が頼もしい。堂林が先乗り自主トレ初日から精力的な動きを見せた。目標タイムが設定されたポール間走では先頭を疾走。フリー打撃では派手な柵越えこそなかったが、マシンや打撃投手を相手に打ち込んだ。
「思ったより体は動いている。まずはケガをしないのが一番。今までやってきたことを続けるだけです」。静かに意気込みを口にした。
7日にマツダスタジアムで自主トレを公開した後は、24日の日南入りまで沖縄県名護市で今村、中村恭とともに調整を重ねてきた。初の1軍デビューから全144試合に出場した12年、春季キャンプは沖縄スタート。堂林は先乗り自主トレに参加し、ブレークのきっかけをつかんだ。
「沖縄は暖かいし体が動く。(12年に)初めて先乗り自主トレに参加した場所。いいイメージがあった」。天候には恵まれなかったというが、徹底して技術を磨いてきた。
不振だった昨季の反省として、持ち味のフルスイングを貫く覚悟を示している。軸で体を回転させ、バットを振った後も頭の位置を変えず、体重を後ろに残す新フォームを試行中。昨年の秋季キャンプから「軽く振り抜ける」という理由で、重心の位置が従来のものより手元寄りになった巨人・坂本モデルのバットを採用している。
今季は三塁の定位置が確約されていない。それでも前向きに「レギュラーを取れるように、一からやらないといけない。自分自身には期待している」と意気込みを口にした。「僕は振ってナンボの選手だと思う」と、本来の姿を再認識。定位置確保と一昨年以上の成績を残し、昨季の不振を飛躍への糧だったと笑って振り返るつもりだ。