堂林“今季1号”昨季とは「弾」違い

 「広島春季キャンプ」(3日、日南)

 堂林翔太内野手(22)が3日、“今季第1号”を放った。この日から投手が打撃投手を務めたフリー打撃で、戸田隆矢投手(20)から左翼席に柵越えを披露。新打撃フォームへの手応えを示した。昨季は不振、負傷離脱の屈辱を味わったが、今季は原点回帰のフルスイングで再び存在をアピールする。

 決して会心ではない。それでも低い弾道で、左翼席に飛び込んだ。堂林が戸田の内角直球を振り抜いた一撃。昨季のような中途半端なスイングではない。持ち味のフルスイングがもたらした“今季第1号”だった。

 今年初めて、投手が投げる、生きた球に対した。それでも戸田のキレのある直球に、振り負けなかった。「打球がドライブ回転。もうちょっときれいな打球を打てればよかった。そこ(飛球)にはこだわりたい」と満足はしていない様子だが、「結果的にスタンドを越えたから」と白い歯を見せた。

 昨年の同じ時期とは充実度が違う。確実性を求め、右打ちに取り組んだ昨年は春季キャンプから迷走状態だった。その結果、シーズンでは本塁打が一昨年の14本から6本に減少。しかも8月に左手首骨折で離脱した。そんな苦境を経験したが、リハビリ中に考え、出した結論は「バットを(全力で)振れるのが自分の持ち味」だった。

 オフの間は東出のアドバイスを参考に、打撃フォームを改造した。バットを振ったときに頭の位置が変わらないようにし、バットが走るイメージの打法だ。現在もフォームを固めている最中ではあるものの、「昨年と比べるとバットが振れている」と実感している。

 前日2日にはキャンプに訪れた前田智徳氏(野球評論家)からアドバイスを受けた。「左足が伸び上がらないようにしろと言われた。自分自身も意識しているけど、まだまだですね」と苦笑い。「でも1回だけいい打球があったと言われた」とうれしそうに話した。

 復活へ順調な仕上がりを見せている堂林。「今、満足すると先がないと思うので、こだわってやっていきたい」。理想のフルスイングを求め、プリンスはバットを振りまくる。

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