大瀬良“開幕投手”22日の阪神戦で
「広島春季キャンプ」(18日、日南)
広島のドラフト1位・大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が、22日にコザしんきんスタジアムで行われるオープン戦・阪神戦で実戦初登板初先発することが18日、決まった。チームにとっても初の対外試合。オープン戦“開幕投手”を務める黄金ルーキーは、意識する打者にマートンの名前を挙げ、好投を誓った。
直球で攻める。ついにベールを脱ぐ黄金ルーキーの狙いは明確だ。阪神戦の先発が決まった大瀬良は「同じリーグで何度も対戦する。最初の印象は何事も大事。大瀬良はちょっと嫌だな、と感じてもらえれば、僕にとってもチームにとっても有利になる」と、冷静な口調に熱意を込めた。
13日に初登板したシート打撃では丸、菊池ら主力8人を相手に1安打2三振。150キロを計時した直球を多投し、力でねじ伏せた。「自分の投球で抑えたい。この前のシート打撃のようにファウルでカウントを整えて、直球やカットボールで決めたい。カーブも交ぜて緩急を出したい」と、思い描いた。
登板予定は2回。意識するのはマートンだ。来日5年目で通算打率・312。「ミートがうまい相手に空振りやファウルを取れれば」。雨で紅白戦登板が流れ、先発は昨秋の大学リーグ戦以来だが「何とかなると思う」と、明るく話した。
阪神の御子柴スコアラーは、日南キャンプ初日から視察を続け「直球がいい。特に低めが伸びてくる」と話す。直球は大学時代よりキレが増しているという周囲の声もある。阪神戦登板には「監督や選手の前で実際に見られるのはありがたい」と歓迎した。
野村監督は大瀬良とともに、ドラフト3位・田中も出場させることを明言。同一リーグとの対戦であることには「特別に隠すような時代ではない。課題が見つかれば対応すればいい」と話した。
節目が重なる。チームにとっては初の対外試合。改修工事が終わったコザしんきんスタジアム(沖縄市野球場)のこけら落とし。大瀬良にとっては初めての沖縄上陸でもある。「光栄ですがあまり意識はしません。でも楽しみです」。黄金ルーキーにふさわしい舞台が、待ち遠しい。