大瀬良12日虎戦先発!1673日ぶり甲子園
広島のドラフト1位・大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が12日の阪神とのオープン戦(甲子園)に先発することが5日、分かった。長崎日大3年夏の甲子園以来となる聖地。楽しみにしながらも「喜んでいる場合じゃない」と戦闘モード。現在取り組む「脱力投球」で猛虎打線を封じる構えだ。
大瀬良の次回登板が決まった。12日、甲子園での阪神とのオープン戦だ。今後の登板について山内投手コーチは「阪神戦?(セ・リーグでも)相手に隠さない」ときっぱり。甲子園で登板させることを明言した。
1673日ぶりとなる甲子園のマウンド。大瀬良は「楽しみです」と表情を緩めた。
忘れられない夏の記憶だ。「超満員だった」。09年8月12日。優勝候補の花巻東と対戦し、プロ注目左腕の菊池(現西武)と投げ合った。五回まで無失点だったが、六回から崩れ、七回途中4失点で交代。八回に再び登板するも、勝ち越し打を浴びた。「自分のスタミナ切れで負けた。苦い思い出です」。それでも「それがあったからここまでこられた。いい経験」と懐かしんだ。
かつて憧れた聖地は、プロとしてしのぎを削る場所へと変わった。野村監督は先発4番手として計算しているが、慢心はない。「(甲子園登板を)喜んでいる場合じゃない。これから何度も投げる。しっかりと結果を出したい」と気を引き締めた。
現在テーマとする「脱力投球」で猛虎打線に立ち向かう。この日の練習で、シート打撃に登板。1度目は打者4人と対戦し「リリースの時も脱力していた」と2安打を許した。交代直後にブルペンで力感を確認すると、2度目の登板は別人のようだった。「打者が直球に遅れ気味だった」。梵から空振り三振を奪うなど打者をねじ伏せた。本拠地での“初登板”には「投げやすかった」と好感触を得た。
「その形(脱力投球)で結果を出せるようにしたい」と黄金新人。思い出は胸に秘め、新スタイルで虎を狩り、開幕ローテ入りを確実なものとする。