マエケン 新球スプリット隠さない!
広島の前田健太投手(25)が7日、新球スプリットでの“ツバメ斬り”を誓った。9日のヤクルトとのオープン戦(マツダ)で、対外試合に今年初めて登板するエース。同一リーグのチームが相手だが、新球を決め球に使う考えを明かした。3月28日の開幕・中日戦(ナゴヤドーム)に向け、新球にめどを付けるつもりだ。
テーマは明確だ。9日のヤクルトとのオープン戦で、ツバメ打線を相手に新球・スプリットを試す。相手は同一リーグのチームだが、前田は「隠すつもりはない。見せた方が自分が考える材料になる」と言い切った。
代名詞のスライダーも、実戦では初めて投げる予定だが「追い込んでからは投げない。スプリットやいろいろな球を投げる」。決め球に新球を使う考えを示した。
春季キャンプから習得を目指しているスプリット。シート打撃で対戦した打者は舌を巻いた。実戦初登板となった3日の紅白戦では、141キロの新球で木村を併殺打に打ち取った。
それでも満足はしていない。「落ちればいいというわけではない。空振りを取りたい時、ゴロにしたい時、状況に応じて、思い描いたボールを投げられるようにしたい」と、理想は高い。
今年初めての対外試合は、新球の試金石になる。「スピード、落ち方、コントロール…すべての確率をもっと上げないといけない。質の高い変化球でないと意味がない。今のところ悪くはないが、対外試合で投げてどうなるか」
この日はマツダスタジアムでの全体練習に参加。ブルペンでは約30球を投げ、調整した。9日の登板予定は3~4回。それ以降は週末のロッテ、ソフトバンクとのオープン戦に投げ、28日の開幕・中日戦に臨む。「ヤクルト戦は試しながら。パ・リーグとの2試合で仕上げていく」と、青写真を描いている。
11年の春季キャンプでフォーク習得を目指しながら、他の球種に影響するのを恐れて断念した。スプリットは早めに手応えをつかみたいところだ。「打者の反応を確かめたい。これはいい、と思える反応が見たい」。新球の感触を確かなものとして、開幕モードに突入する。