栗原2軍!要因はメンタル…開幕ピンチ

 「練習試合、広島1-1中日」(10日、マツダ)

 広島・栗原健太内野手(32)の2軍再調整が10日、決まった。中日との練習試合後、野村謙二郎監督(47)から通達された。昨季は1軍でわずか24試合の出場。巻き返しを誓っていたが、オープン戦など実戦で結果を残せなかった。2005年以来となる開幕2軍の危機を迎えた元4番。今後はファームで結果を出し、早期の1軍昇格を目指す。

 口を真一文字に結んだ。悔しさ、歯がゆさを押し殺して、栗原が少しの時間、沈黙する。開幕まで3週間を切った時期のファーム行き。05年以来、9年ぶりの開幕2軍が現実味を帯びる事態に、「納得のいく打撃ができていない」と唇をかみしめた。

 中日との練習試合では出場機会なし。試合後、野村監督から2軍再調整を告げられた。指揮官は「健太は今の段階で(1軍で)出場機会がない。(2軍戦で)打席にもう少し立たせたい」と降格理由を説明し、「早く感覚をつかんでくれれば。開幕はまだ分からない」と続けた。

 一から出直し‐。再起を誓い、臨んだ今春キャンプだった。一昨年の5月に右肘を手術。昨季はその影響で1軍出場が24試合にとどまった。本来のスイングができず、2年連続で本塁打0本に終わった。

 日南と沖縄の空の下、若鯉と共に泥にまみれ、ひたすらバットを振り続けた。昨季限りで現役を引退した前田智徳氏(野球評論家)に助言も求めた。だが実戦になるとバットは空を切り続けた。結果が伴わない。2月9日に始まった紅白戦を皮切りに、練習試合とオープン戦11試合に出場。33打数6安打、0本塁打、6打点。打率は・182に低迷した。

 打撃不振の要因はメンタル面にあるという。「余裕を持って振れていない。打ち損じも多い。(甘い球を)一発で仕留められる打撃ができていない」。心に余裕がないため、スイング時に重要視する「間」が取れない。7日の練習では、「バントも間が大事。思ったところに転がせば打撃に生きる」とバント練習を繰り返すなど試行錯誤した。出口が見えない状況に「いろいろ練習でやっているけど…。何とか見つけたい」と、苦しい胸の内を明かした。

 試合後は11日のオリックス戦(京セラ)に向かう選手を気にとめず室内へ移動。悔しさを振り払うかのように約1時間のマシン打撃を行った。「モチベーションは保っている。もう始まっているから」。この悔しさを新たな力に‐。元4番は前だけを見据えバットを振り続ける。

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