堂林、開幕右翼!攻撃布陣で竜粉砕じゃ
「オープン戦、ロッテ12-3広島」(16日、QVC)
広島の堂林翔太内野手(22)が、28日・中日との開幕戦(ナゴヤドーム)で、右翼でスタメン出場する可能性が出てきた。今オープン戦で初めて右翼で先発して無難に守備をこなし、首脳陣から及第点を与えられた。打撃では1安打を放ち、オープン戦打率トップに。中日の開幕投手には左腕が予想されるため、攻撃型布陣が導入される現実味が増してきた。
堂林が無難に右翼の守備をこなした。打球処理は4回。三回に角中の右中間三塁打、四回に大松の右前打、四回と五回の鈴木の右犠飛。緒方野手総合コーチは「問題ない」と言及。昨秋から練習を重ね、オープン戦でも途中から右翼守備に就く機会があった堂林は「外野の方がバットに集中できる」と、前向きに話した。
野村監督は「広瀬が開幕に間に合わないので、打撃重視で組む時のオプションの一つ。(右翼で)堂林を使えるめどを立てたかった」と説明。緒方コーチは「開幕の相手が左投手と考えられるので試した」と明かした。
中日開幕投手は左腕の大野が予想される。本来なら昨季の対左投手打率・309、右打ちの広瀬が右翼に入る公算が大きかったが、右太もも裏を痛め、14日から3軍調整に回った。
左翼・エルドレッド、中堅・丸は確定的。広瀬以外で右翼の先発候補に挙がる松山と岩本は左打者。松山は昨季の対左腕打率・194(対右・292)と苦戦し、岩本は同・250(対右・256)と得意とはいえない。
堂林が右翼に入れば、三塁にはこの日先発した昨季対左腕打率・359の小窪や、今オープン戦で打率・389と好調のドラフト3位・田中(JR東日本)を起用できる。
野村監督は14日に「投手からすると本職の外野手の方が安心するだろう」と述べ、「右翼・堂林」には否定的だった。しかし堂林の守備が問題ないとなれれば、実現の可能性は高まる。
この新布陣が成立するのも、堂林が打撃好調だからこそ。六回、石川の直球を左越え二塁打とし、2打数1安打でオープン戦打率・450。ロッテ・井上を抜きトップに立った。堂林は「それは僕には雑音なんですが」と言いつつも、「オープン戦に入って、自分のスイングができている」と手応えは十分ある。打線のキーマンとして、堂林の存在感が際立ってきた。