鯉ドラ3田中OP戦4割!長打力も披露
「オープン戦、ソフトバンク12‐2広島」(22日、ヤフオク)
好球必打の積極打法が好結果を生んだ。ソフトバンク投手陣の前に沈黙を続ける赤ヘル打線の中、ヤフオクドーム初見参の広島ドラフト3位・田中(JR東日本)が輝きを放った。
八回、2安打の小窪に代わって打席に入った。五十嵐の投じた初球、高めの直球を一閃(いっせん)。公称171センチの小兵が放った打球は左翼フェンスを直撃した。「しっかり準備をして打席に入りました。どこまで飛んだのか、走っていたので見ていませんでした」。無我夢中で二塁まで駆け、開幕1軍入りを確実にした。
木村、上本、小窪、安部ら内野のスーパーサブ組と猛烈な開幕1軍争いを演じていた。キャンプから1軍に帯同していたが、前日は同じ福岡で行われたウエスタン・リーグ開幕戦のソフトバンク戦(雁の巣)に1番・遊撃でフル出場。2打数無安打だったが、2四球を選び盗塁も決めて得点に絡んだ。
攻守走全ての面でそつなくこなす即戦力ルーキーは、1軍に戻ってくるとすぐに結果を出した。オープン戦では20打数8安打1本塁打、打率・400。8安打中4本が長打でパンチ力もある。
「やってきたことをやるだけです」。真っ黒に日焼けした濃い顔から白い歯をのぞかせた。開幕1軍の知らせが届くのは、間もなくだ。