菊池V打で逆転快幕!4年ぶり開幕星

 「中日2-3広島」(28日、ナゴド)

 プロ野球は28日、セ、パ両リーグが同時に開幕し、今のプロ野球の起源となる大日本東京野球倶楽部(現巨人)が発足して80年となるシーズンが始まった。広島はナゴヤドームで中日と激突。熱戦に終止符を打ったのは菊池涼介内野手(24)だった。2‐2で迎えた延長十回、1死一、三塁で岩瀬から右翼線へ決勝の適時二塁打。見事な逆転勝利で4年ぶりに開幕戦を勝利で飾った。

 まさに野性児らしい一振りだった。延長十回1死一、三塁。マウンドには岩瀬。2球で2ストライクに追い込まれた後の3球目。岩瀬が投じたのは、外角高めに外そうとしたボール球だったが、菊池は無心でバットを振った。すると打球はグングン伸び、右翼線ギリギリ内側に落下。その行方を見守りながら二塁ベースに到達すると、思わず両手をたたいた。

 試合後も興奮は収まらなかった。今季初安打が決勝打となり、「切れるかなと思ったけど、伸びていく感じだった。外角の球に無意識にバットが出た。高めのボール球だったけど、結果的によかった」とホッと胸をなで下ろした。

 実は決勝打を打つ前の初球にミスを犯していた。ベンチからのサインは「セーフティースクイズ」。しかし、ファウルにしてしまった。「(三塁走者が)赤松さんだったので、(決まれば)絶対セーフだった」と反省。野村監督も「ああいうところで決めてくれたらいいんだけどね」と苦笑いを浮かべた。

 それでも気持ちを切り替えて失敗を取り返せるのが、菊池の持ち味だ。まさに感性でプレーする男だが、バットやグラブもきれいにせずに放っておくという。「別にきれいにしたりしない。そのままの状態で使っている」。細かいことには気にせず、感性に任せて日頃から動いているのが菊池だ。

 菊池だけではない。延長十回に1死から代打で出場した小窪が右中間へ二塁打を放ち、お膳立てした。この日の試合前のミーティングで「全員で戦う」とゲキを飛ばした野村監督は「あそこで小窪がよく打ってくれた」と目を細めた。

 チームにとっては4年ぶりの開幕勝利。「最初に監督になった年以来か」とほほえんだ指揮官。チームが一体となってつかんだ勝利で、勢いが付くのは間違いない。

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