野村祐が粘投2失点 初体験の初登板初星
「広島7‐4ヤクルト」(1日、マツダ)
クールな広島・野村が感情を爆発させた。3‐2で迎えた五回。1死満塁で、ミレッジを二ゴロ併殺打に仕留めてピンチをしのいだ瞬間だった。グラブをたたいて興奮をあらわにした。
6回8安打2失点。シーズン初登板での白星はプロ3年目で初。「うれしいです。野手に助けてもらった。(去年まで)自分の開幕ゲームを取ってなかったので。今年こそは、と思った」と喜んだ。
直球、スライダーを打たれ苦しんだ。二回は相川に2点二塁打を浴び追いつかれた。それでもチェンジアップを投球の軸に変えて粘った。「強気に攻めた。走者を出しても切り替えられた」。心は折れなかった。
開幕投手に意欲を示すなど、今季はキャンプ前から強気な発言や姿勢が目立った。「甘えをなくすためです。もう3年目。一皮むけたかった。チームを引っ張る存在になりたいんです」。今季1勝目には、その成果が十分に詰まっていた。
同級生の存在も大きい。「刺激になるし励みになる。僕も頑張りたい」。スタメンには24歳の丸、菊池、田中がいた。試合後、丸、菊池と3人で本拠地お立ち台に立ち「これからも3人で立てるように頑張ります」と、本拠地開幕戦に集まったファンに約束した。変身した野村。これからもさらに熱く、右腕を振ってくれるはずだ。