堂林サヨナラ弾!でっかい今季初安打
「広島4-3ヤクルト」(2日、マツダ)
これが鯉のプリンスだ。苦しみ抜いた男が、劇的な勝利をもたらした。広島・堂林が3‐3の延長十二回1死から、死闘に終止符を打つ、サヨナラの右越え1号ソロを放った。
フルカウントからの7球目、バーネットの外角高めの直球を振り抜いた。本塁を踏むとナインにもみくちゃにされた。お立ち台では感情が爆発。「最高でーす!」と絶叫すると「打った瞬間いくと思った。自分で決めてやろうと思った」と力強く言葉を続けた。
今季初安打が、自身プロ2本目のサヨナラ本塁打。28日・中日との開幕戦こそ先発出場したが、4打数3三振と絶不調。以降は途中出場が続いていた。
それでも、連日の早出特打を敢行。集中力を高めて臨んだ打席だった。「三振のイメージがあると思う。でも僕は真っすぐ一本を狙っていた。やっと1本が出た。我慢して練習を続けていたので、自信を持って臨んだ」と、胸を張った。
野村監督も興奮を隠せなかった。「(堂林は)芯に当たれば飛ぶんです。本来は飛ばせる打者。少し詰まったようだけどよく飛んだ」と、たたえた。
大瀬良に白星こそ付けられなかったものの、引き分け寸前での価値ある勝利。これでチームは1993年以来、21年ぶりの開幕から2カード連続勝ち越しを決めた。