野村監督が激怒…広島守乱で首位陥落
「広島6‐9DeNA」(5日、マツダ)
鯉の連勝は守乱で止まった。四回に梵英心内野手(33)、堂林翔太内野手(22)がまさかの連続失策。このピンチをブライアン・バリントン投手(33)が踏ん張りきれず、大量の6失点で逆転負けを喫した。広島・野村謙二郎監督(47)は試合後、自滅での敗戦に怒りの表情を見せ、「あそこで粘れるチームにならないと」と反省を促した。
スタンドからのため息が止まらない。悪夢が起こったのは3点リードで迎えた四回の守備だ。先頭のブランコの強烈な打球を、梵がトンネル。続く筒香の三塁へのゴロを、今度は堂林が二塁へ悪送球。2死走者なしが一転、無死一、二塁の大ピンチへと変わった。
ぼうぜんとしたバリントンはリズムを崩したのか、その後DeNAの集中打を食らった。スコアボードに刻まれた数字は「6」。一塁ベンチに引き揚げる鯉ナインの足取りは鉛のように重かった。
この時点で勝負はほぼ決した。「エラーがきっかけになってしまった。初回にせっかくいい攻撃をしたのに、ああいうことをしていると相手に流れが行ってしまう。このチームが直していかないといけないところ」。野村監督は語気を強め、怒りをぶちまけた。
もったいない敗戦だった。開幕カードの中日に勝ち越し、本拠地に帰って3連勝。しかも2試合連続サヨナラ勝利と最高の状態だった。それだけに「昨日のサヨナラ勝ちの流れから、初回に3点を取ったのに勝ちきれない。エラーが出れば投手が踏ん張り、投手が打たれた時は打者が頑張らないといけない」と、悔しい気持ちでいっぱいだった。
くしくもエラーを犯したのは2試合連続サヨナラ本塁打を演じた堂林と梵だった。開幕戦以来のスタメン出場だった堂林は初回に今季初の適時打でアピールしたが、試合後は沈痛な表情。五回の守備から交代した梵は「僕のエラーですよ。膝は大丈夫」と降雨で悪い足場や爆弾を抱える両膝を言い訳にせず、責任を受け止めた。
連勝は3でストップした。九回に猛追した攻撃に「明日につながるでしょう」と前を向いた野村監督。開幕からの勢いを止めないためにも、6日は前田で勝たなければならない。