広島のドラフト１位・大瀬良大地投手（２２）＝九州共立大＝が１４日、先発予定の１６日・阪神戦でのプロ初勝利を誓った。

　３度目の正直へ自然体を貫く。９日・巨人戦（東京ド）に続き、首位攻防戦に臨む右腕。「ドキドキする緊張感の中で投げられるのは幸せ。いい経験になる。チームが勝った中で、自分にも勝ち星がつけばうれしい」。落ち着いた口調で、意気込みを語った。

　巨人戦は７回７安打３失点で敗戦投手に、プロ初登板初先発の２日・ヤクルト戦（マツダ）は勝ち負けはつかなかったが、７回５安打２失点でチームは勝利。全失点が本塁打によるもの。“一発病”は課題だが、走者を背負っても適時打を許さない粘りは発揮した。

　阪神には２月２２日、３月１２日のオープン戦に登板。それぞれ２回１安打無失点、５回７安打３失点の内容だった。この日はブルペン投球や、キャッチボールなどで汗を流した。

　春季キャンプ中に意識する打者に挙げていたマートンは目下“３冠王”。「特に打点がすごい。マートンの前にランナーを出さないのがベスト。そこから勝負していきたい」と、助っ人封じの青写真を描いた。首位攻防戦での価値ある白星こそ、黄金新人のプロ初勝利にふさわしい。