堂林V弾!5発11点!まさにコイ祭り
「DeNA2‐11広島」(18日、横浜)
広島がいずれも今季最多となる14安打、5本塁打、11得点で圧勝し、3連勝とした。堂林翔太内野手(22)が2‐2の五回、右翼席へ決勝弾となる3号ソロを放った。最下位DeNAを相手に快勝し、貯金は7。野村鯉の強さは本物だ。
横浜の夜空に美しいアーチを掛けた。右翼席へグングン伸びる白球。その軌道は、まさに堂林のものだ。決勝弾となる3号ソロ。逆方向への力強い一発だ。
2‐2の五回1死。「狙っていた」という三浦のスライダーを捉えた。「(1、2打席目に)外角のスライダーでやられていた。狙い球を絞って、しっかり振れた。逆風で入るかと思ったけど良かった」。この日の横浜スタジアムの風は右翼席から左翼席方向へ。それをものともせず右翼席最前列へ放り込んだ。
これが今季放った3本塁打は、すべて右翼席へ当たりだ。「当たればどこでも入る」と野村監督。その飛距離は指揮官も認める天性のものだ。
昨季は右方向を意識し過ぎたり三振を減らすことを意識し過ぎるあまり、打撃が崩れた。今春キャンプで原点回帰。指揮官の「持ち味を出していい」との助言もあり、1年間の「ブレず」にフルスイングすることを誓った。
16、17日の阪神戦(マツダ)では計6打数4三振した。「三振を減らしたい」思いはある。だが、どれだけバットが空を切っても小さくまとまるつもりはない。新井打撃コーチは「右中間へ飛ばせる力がある。自分の持ち味を認識して続ければ結果はついてくる」。今季2度目の「1番」でスタメン出場でも、それは変わらない。
この日の鯉打線はお祭り騒ぎ。一回に丸、三回に菊池、六回にはエルドレッド、石原もアーチをかけた。1試合5本塁打は13年8月2日のヤクルト戦以来。今季最多安打となる14安打で今季最多の11点を奪った。
「チームは調子がいい。自分も乗り遅れないようにしたい」。今季は自分の打撃を貫く強い意志がある。勝利を決める一打を自信に変え、野村鯉を引っ張る。