広瀬V弾!鯉強い!16年ぶり貯金9

 「ヤクルト3‐6広島」(23日、神宮)

 広島がヤクルトに連勝し、4カード連続の勝ち越しを決めた。今季最多、1998年以来16年ぶりとなる貯金9として、単独首位をがっちりキープ。広瀬純外野手(35)が今季1号ソロを含む、2安打3打点と躍動。キラ・カアイフエ内野手(30)が負傷で出場選手登録を抹消された不安を払しょくする、頼れるベテランの大暴れだった。

 カープファンの喝采を全身に浴びた。広瀬はヒーローインタビューで力強く誓った。「ベテランがいい味を出せるよう、あしたも続けていきます!!」。その言葉に呼応し、一層歓声が高まった。クラブハウスへ向け、グラウンドを歩く際も熱気は収まらない。敬礼ポーズを繰り返し、ファンをさらに喜ばせた。

 初回、1死満塁。2ボールから八木が二塁けん制悪送球を犯し、三塁走者が生還して1点を先制した。続く仕切り直しの1球を狙った。「簡単にストライクは与えたくない。打つと決めていた。甘い球をしっかり打ち返せた」。勝負どころの嗅覚を働かせ、直球を中越え2点適時二塁打。試合の主導権を握った。

 緒方野手総合コーチは「嫌な感じになったところで、ベテランが勢いづけた」とたたえた。無死満塁からエルドレッドが倒れた直後の一撃だった。

 三回1死、広瀬は再び八木の直球を強振。左翼スタンドに飛び込む今季1号ソロに「詰まったけれど振り切った分入ってくれた。いい風が吹いていた」と、うなずいた。

 2安打3打点と躍動。野村監督が退場処分を受けたことを契機に逆転勝ちした、22日・ヤクルト戦の勢いに乗り、2試合連続のマルチ安打だ。チームは22日に3、4月の勝ち越しは決め、さらに4カード連続の勝ち越し。貯金は16年ぶり、今季最多の「9」となった。

 この日、主軸のキラが負傷で出場選手登録を抹消された。それでも5番に座った広瀬が、主砲不在の不安を打ち消す働きを見せた。「キラの代わりはできないが、一人一人が今できることをやるだけです」。ベテランらしく平常心を保ってチームをけん引した。

 開幕当初は10打数無安打と出遅れた。それでも「体の調子が戻れば上がる」と慌てることなく巻き返した。昨年は4月21日から26日にかけて、15打席連続出塁の日本記録を樹立した。「オッサンも元気だと見せたい。若い人にプレッシャーをかけたい」。縁起のいい時期に、チームとともに自身も加速していく。

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