“母の日男”菊池2年連続満塁アーチ

 「広島5‐9中日」(11日、マツダ)

 広島は中日に敗れ4連勝を逃した。打線は八回、菊池涼介内野手(24)が3号満塁本塁打を放つなど一挙5得点。最後までみせた粘りの野球は、次戦に期待を持たせるものだ。3日のDeNA戦(マツダ)から始まった前半戦最初のヤマ場である9連戦は、5勝4敗で終えた。

 拍手喝采を浴びダイヤモンドを一周した。真っ赤に染まったマツダスタジアムが、この日一番の歓喜に包まれる。菊池が本塁で3人の走者に笑顔で迎えられた。3号となるグランドスラムは2年連続での“母の日弾”だ。

 0‐9の八回。木村の右前適時打で1点を返し、なおも2死満塁で打席に立った。

 朝倉の初球。ど真ん中のカットボールをコンパクトなスイングで振り抜いた。「手応え?ボチボチですね」。謙そんした言葉とは裏腹に、快音を残し高く舞い上がった白球。五月晴れの空の下に美しい放物線を描きながら左翼席へ飛び込んだ。

 昨季も「母の日」だった5月12日の中日戦(マツダ)で三瀬から満塁本塁打を放った。四回に満塁弾を放った丸に続き、六回にスタンドにかけたアーチ。球団史上3度目となる1試合2満塁本塁打の一翼を担った。

 今年も「母の日」にちなみナイン全員でピンクのリストバンドを着用し臨んだ。特別な1日に、同じ対戦相手から2年連続で満塁弾。白星は届けられなかった。それでも最後まで勝利にこだわり、諦めない姿勢で鯉党の期待に応えた。

 打線は八回に5得点。終盤に粘りをみせた。4連勝は逃した。それでも次戦に期待を抱かせる猛攻だ。野村監督は「次につなげてほしい」と期待した。

 前半戦、最初のヤマ場である9連戦を5勝4敗で乗り切った。13日からは3位阪神(米子)、16日からは2位巨人(東京ドーム)と対戦する。

 交流戦前最後の上位決戦。背番号33は「次、頑張ります」とシンプルな言葉に力を込めた。「鯉のぼりの季節」が過ぎても、鯉の季節は終わらせない。そのバットで首位キープに導く。

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