「交流戦、広島６‐２西武」（２６日、三次）

　ピンチを寸断し、流れを変えた。五回、先発の篠田が突然の乱調。同点に追いつかれ、なお２死一、二塁で、出番は来た。２番手でマウンドに上がったのは中田。苦しい場面だったが、メヒアを気合の直球で空振り三振に仕留め、西武の反撃を食い止めた。

　続く六回を無失点に抑えると、その裏に味方打線が勝ち越しに成功。そして七回を３者凡退に抑え、役目を果たした。今季最長の２回１／３を１安打無失点。３勝目をマークした右腕は「相手は僕のことを知らないので、ストライク先行で有利なカウントにしようと思って投げている」と胸を張った。

　今季は厳しい状況での登板が続いている。この日も勝敗を左右する場面でのマウンドだったが、「あそこで投げることは予測していた。いつも準備はしているので。与えられたところをしっかり投げるだけ」と力強く言い切った。

　期待に応える投球に野村監督も目を細めた。「一番安定している。まだ若いし、もっと自信を深めて欲しいね」。貴重な中継ぎとして、さらなる成長を期待した。

　今季１８試合目の登板の中田だが、「疲れは全然ない。投げさせてもらっているので、とにかく結果だけ」と笑顔。若き右腕がチームのためにフル回転する。