松山が今季初4番で意地の適時打
「交流戦、広島1‐8オリックス」(8日、マツダ)
意地の一打だ。今季初の4番で先発出場した広島・松山が、チーム唯一の得点をたたき出した。
0‐8の六回1死三塁だ。ディクソンの初球、外角141キロの直球を逆らわず左前に運んだ。「まず1点を返したいという気持ちだった」。大量リードを許す展開でも決して諦めない。執念の一振りだった。
前日7日のソフトバンク戦(マツダ)で19号ソロ。打点と本塁打でリーグ2冠のエルドレッドが、シンシア夫人の体調不良により、この試合を欠場した。昨年10月2日の阪神戦(マツダ)以来の4番。大役にも、気後れしなかった。
それでも試合後は厳しい表情を崩さなかった。「あと2回のチャンスで打てなかった。エルドレッドが抜けた穴を埋められなかった」。0‐1の初回2死三塁で一ゴロ。0‐5の三回2死二塁では空振り三振。序盤、2度の得点機で凡退した自分を責めた。
チームは今季初の5連敗で、首位から陥落した。だが、まだシーズンは中盤にさしかかったばかりだ。「また頑張ります」と松山。連敗ストップへ向け、気持ちを切り替え打席に立つ。