一岡抹消…鯉投に衝撃「右肩痛」発症
広島の一岡竜司投手(23)が9日、右肩痛で出場選手登録を抹消された。前日8日のオリックス戦(マツダ)での登板後に違和感を抱き、一夜明けても症状に変化がなかった。10日に広島市内の病院で精密検査を受ける予定だ。チームもオリックスに敗れて今季ワースト更新となる6連敗を喫し、交流戦の勝ち越しも消滅。不動のセットアッパーを失った野村鯉は苦境に立たされた。
チームに衝撃が走った。不動のセットアッパーとしてフル回転してきた一岡が右肩を痛め、まさかの離脱。試合前、野村監督は「今朝聞いてびっくりした」と驚きを隠すことができなかった。
8日のオリックス戦で九回に登板し、三者凡退に抑えたが、投球後に首脳陣に痛みを訴えたという。巨人在籍時にも同様の痛みがあったそうで、野口チーフトレーナーは「右肩の関節が引っかかる感じらしい」と説明した。
一岡は昨オフ、大竹のFA移籍の人的補償で巨人から移籍し、開幕からセットアッパーとして活躍。ミコライオ不在の間には抑えもこなした。ここまで23試合に登板し、1勝2セーブ、防御率0・78。この日行われたオールスターファン投票の中間発表では、リーグ最多得票を獲得した。
勝利の方程式を担う右腕は、今や欠かせない戦力だ。それだけに山内投手コーチは「痛い。勝ち試合を担ってきたわけだから」と本音を漏らした。
一岡とともにこの日キラも不振で抹消された。広瀬、永川勝ら主力が次々に2軍に降格する異常事態。野村監督は「悪いことは重なるね」と厳しい表情を浮かべた。
連敗脱出を目指して臨んだ呉でのオリックス戦も、どん底のチーム状態を物語る敗戦だった。復帰登板した野村が好投したが、打線が3安打で今季5度目の完封負け。今季ワーストの6連敗となり、対オリックスも7連敗となった。
野村監督は必死に平静を装い、「もう少し元気を出して欲しい」とゲキを飛ばした。そして連敗脱出へ「誰か出てきて欲しい」と救世主の出現を願った。一岡を失い、目標だった交流戦の勝ち越しも消滅。この苦境を乗り越えるために、チーム一丸で戦うしかない。