エルド20号一番乗り!ランス以来快挙
「交流戦、西武5-4広島」(12日、西武ド)
力強い打球がグングン伸びる。広島・エルドレッドがはじき返した白球が、右中間席へ消えた。鯉党のボルテージが一気にヒートアップする一発。両リーグ最速となる20号ソロだ。
0‐2の四回1死。牧田の外角低め130キロの直球を、体勢を崩されながら振り抜いた。「コースに逆らわない打撃ができた」。緩急自在の投球で打者をほんろうするサブマリンでも苦にしない。自慢のパワーで右中間席へ放り込んだ。
20号1番乗りは、カープでは87年に39本塁打を放ち、広島の外国人選手として初の本塁打王に輝いたランス以来、27年ぶりの快挙だ。
6月7日のソフトバンク戦(マツダ)で放った19号ソロも右越えだった。「交流戦に入り外角の球で攻められることが増えてきた」。打撃練習では、常に中堅から右翼方向を意識する。力任せに強引に引っ張る打撃を、背番号55はしない。
助っ人の一発は、勝利に結びつかなかった。連敗は7に伸び最大12あった貯金も3に減った。それでも1‐4の八回に3点を奪い、一時同点に追いついた攻撃に「悪い流れを変える準備はできつつある」と前を向いた。
本塁打と打点で2冠の主砲。そのバットで連敗ストップと再浮上への道を切り開く。