2年目高橋プロ初1軍昇格!鯉の起爆剤
広島2年目の高橋大樹外野手(20)が、プロ入り後初めて1軍に昇格することが16日、分かった。17日の全体練習から合流する。今季はウエスタンリーグ54試合に出場し、リーグ最多の10本塁打を記録。12年度ドラフト1位の若き大砲候補が、そのパンチ力でチーム再浮上の力となる。
目を輝かせ、声をはずませた。2年目で初の1軍昇格。この日、マツダスタジアムに荷物を運び入れた高橋は「正直、びっくりしている。上がれたらいいなと思っていた。とにかく初球から振っていきたい」。初々しさを漂わせながら力を込めた。
12年度ドラフト1位で広島に入団。2年目の今季は、打撃が開花し始めた。ウエスタンリーグ54試合に出場し、リーグ最多の10本塁打、同2位の33打点をマークしている。
打撃フォームの修正が好調を支えている。5月は「絶不調だった」。3、4月で6本塁打を放ったが、5月はわずか1本。快音がパタリと止まった。
復調へ向け6月に入り、打席での構えを変えた。両膝をわずかに曲げることで、土台となる下半身を安定させた。「スイングしても球にバットが当たらなかった」という5月と比較し、「低めのスライダーやフォークが見逃せるようになった」。選球眼が良くなり、より好球必打ができるようになった。
スイング時は右手ではなく、左手主導を心がけた。右手で押し込む意識が強すぎるあまり「こねていた」。バットが何本も折れ、凡打を重ねた。左手でリードするようになり素直にバットが出るようになった。
内田2軍監督や2軍調整中の東出、同期で昨季1軍デビューした鈴木から同じ言葉でエールを送られた。「『絶対に初球から振れ』と言われた」。バットが背中をたたくほど振り切るスイングが高橋の魅力。初めての大舞台。緊張を解きほどく意味でも、初球フルスイングを誓った。
チームは15日のロッテ戦(QVC)で連敗を9で止めた。18日からは本拠地で楽天2連戦。「頑張ります」と短い言葉で決意表明した背番号25。若い力がチームの起爆剤となる。